ゼロゼロ融資の返済どうする？コロナ借換保証について

コロナ禍で債務が増大した中小企業を支援するため、日本政策金融公庫のコロナ無利子融資の借換制度や、民間ゼロゼロ融資の借換保証制度が創設されています。

制度創設の背景としては、コロナ関連融資で元金の返済を据え置きにしていた借入の元金返済開始が2023年７月～2024年４月に集中すると見込まれることが一因と考えられます。

このような状況を踏まえ、民間ゼロゼロ融資からの借換に加え、他の保証付き融資からの借換や、事業再構築等の前向きな投資に必要な新たな資金需要にも対応する新しい保証制度が創設されました。

１. コロナ借換保証制度概要

• 保証限度額は１億円
  保証期間は10年以内
• 100％保証の融資は100％保証で借換えが可能
  据え置き期間は５年以内

• 保証率は0.2％等
• 下記４つのいずれかに該当

• • ①セーフティネット４号の認定（売上高20％以上減少）
  • ②セーフティネット５号の認定（指定業種であり、売上高が５％以上減少していること）
  • ③売上高が５％以上減少していること
  • ④売上高総利益率、営業利益率が５％以上減少していること
  • ⑤金融機関による伴走支援と経営行動計画書の作成
    経営行動計画書は自社の現状認識、財務分析、具体的な資金使途、計画終了時点の将来目標、収支計画、返済計画などを記載します。

２. 借換保証制度を使うメリット、デメリット

メリット

• 返済開始時期を遅らせることが可能
• 信用保証料が大幅に軽減される

デメリット

• 金利が上がる可能性がある
• 利子補給を受けていた場合、一部返還しなければいけない可能性がある
  借換えによって消滅した場合、本利子補給が終了し、金融機関に支払った利子額を助成額として確定し、交付済みの金額との差額の返還が必要となるためです。

取扱期間は2024年３月31日までと予定されています。

資金繰りが厳しい企業は借換え制度を使って元金返済時期を後ろにずらすことを検討してみてはいかがでしょうか。

04/04/2023