代表取締役の住所非表示について
法人の登記簿謄本を取得致しますと、代表取締役の個人住所も記載されているのが一般的かと思います。
住所が記載されている理由は、公正で円滑な商取引を行うためや訴訟等の責任追及の際に、その実効性を確保する為とされています。
しかし、登記簿謄本は誰でも取得可能であり、公開されているため、気になる方もいるかと思います。
そこで、2024年10月1日より、個人情報保護の観点から「代表取締役等住所非表示措置」という制度が開始されました。
＜非表示可能な範囲＞
市町村名までは今後も表示（東京都、政令指定都市は区まで）
＜登記義務＞
登記簿謄本上では非表示になりますが、登記義務は継続する為、代表者の住所を変更した時には、その都度登記が必要です。
＜申請のタイミング＞
設立の際の代表取締役の就任、住所変更など、住所に関する登記申請を行う際に同時に申請した場合のみ受け付けて貰えます。
なので、住所を非表示にする為のみの申請は行えません。
＜必要書類＞
上場会社
- 上場していることを証明する書類
非上場会社
- 株式会社が受取人として記載された書面がその本店の所在場所に宛てて配達証明郵便により送付されたことを証する書面等
- 代表取締役の氏名及び住所が記載されている市町村等による証明書（住民票の写しや印鑑証明書等になります。）
- 株式会社の実質的支配者の本人特定事項を証する書面
なお、住所が非表示になる期間は3年間になりますので、継続を希望する場合は、再度申し出が必要となります。
何かしらの理由により非表示でなくなる旨や、3年間の期間を迎える時期には、法務局から通知がされる予定となっております。
